米澤・蔵王旅行記 2010.10.19(火)―23(土)

S.34 薬 川村邦夫


東北地方の秋の深まる10月19日(火)から23日(土)まで4泊5日の旅と美味を楽しんだ。
 
第一日目は米澤市内、上杉神社など上杉ゆかりの地や山形大学工学部旧校舎などを見学して、白布(しらふ)温泉の西屋旅館に宿泊。
 
途中立ち寄った山形大学工学部(旧米澤高等工業学校)の建物は、1910年に竣工したルネッサンス様式の美しい木造2階建で、重要文化財に指定されている。内部の展示品からも米澤高等工業が地方の技術の中心として重要な役割を果たしてきたことが良く分かる。四日目に見学した旧山形県庁の建物(現在は、文翔館という歴史展示物館)も重要文化財に指定されているルネッサンス様式の立派な石造建物であり、明治政府がこの地域の政治文化の発展に力を入れていた事が良く分かる。
 
西屋旅館は、母屋が茅葺屋根の古い格調を感じさせる建物であった(スケッチ参照)。夕食は美味な田舎料理をフレンチ風に盛り付けられ、椅子とテーブルで食べるなど、新と旧との調和に感じ入った。温泉は、黒々とした石の浴槽に溢れ出る湯、落差の大きな3本の打たせ湯、源泉温度は約60度であり、素朴な風格とセンスのある温泉であった。
 

  
(スケッチ:S 32 工 渋谷寧伸)
 
 
第二日目は、ロープウエーと3基のリフトを乗り継いで標高1800m の天元台に到達した。
 
途中は、赤黄色の紅葉が美しかったが、天元台頂上では既に紅葉を終わり初冬の様相であった。ここから、ガイドの案内で人形石(1964m)までのウォーキングが予定されており、メンバーのうち、健脚4名が登頂したが、9名は標高1820mの 北望台から霧に霞む山々や下界を眺め、再びリフトで宿舎であるヒュッテ・アルプ天元台(1350 m)に戻り、周辺を散策した。一帯は日本100名山「西吾妻山」の中腹にある台地で、冬はスキー客でにぎわうところであるが、今は人影も疎らであった(スケッチ2)。
 

  
(スケッチ:S 32 工 渋谷寧伸)

 
第三日目は、かみのやま温泉に新幹線で移動し、バス、ロ−プウエイを乗り継いで、蔵王地蔵山頂(1736m)へ。安全祈願の為に安永4年(1775)に建立された地蔵の高さは、座位2m46cmで、赤い帽子と衣を纏っている。実際に、この『蔵王地蔵尊』が作られてからは、蔵王連峰での遭難者が減少したと言われている。山頂周辺を散策。帰途、ロ−プウェイの中間駅である樹氷高原駅で下車し、周辺を散策する。近くには観松平というところがある。その名が示すとおり、五葉の松の群生地である。あたかも五葉松盆栽の美しい理想形を思わせる。盆栽が自然の美のミニチュア版であることを改めて感じた。
 
第三日目と四日目は、蔵王ロ−プウェイ駅に近い「たかみや瑠璃倶楽リゾート」というホテルに泊まった。このホテルは丹下健三氏の設計、家具調度品は工業デザイナー・奥山清行氏のコーディネイトになる8階建てのモダンな建物で、周辺の旅館郡を圧倒するような雰囲気がある。実は、この建物、2004年当時は防衛庁の施設だったというから驚く。
 
第4日目は、斎藤茂吉記念館や沢庵が隠遁していた春雨庵、児童文学の先覚者浜田広介記念館、高畑ワイナリー、旧高畑駅、我妻栄記念館を見学した。


 
(スケッチ:S 32 工 渋谷寧伸)
斎藤茂吉記念館では、歌人としての偉業が多く語られているが、医学者としても卓越した業績を上げていた事、家庭ではあまり恵まれていなかったことを、改めて知った。
 
茂吉にも悩みありしか 輝ける偉業の陰を記念館に見る
 
我妻栄記念館は、建物は築120を経た古屋であったが、展示品の中には、膨大な肉筆の原稿や、当時の首相岸 信介氏にあてた引退を促す、友情あふれる新聞記事などがあり目を引いた。現在では、首相に引退を促す様な見識と友情を持つ人もいなくなっていると思われる。
 
第五日目(最終日)は、バスで刈田岳頂上(1758m)を目指した。この日の早朝は雲一つない快晴で、周辺の山々をくっきりと見渡すことが出来た。近くの五色岳の火口「お釜」も緑色の火口湖の全望を見ることが出来た。山の中腹では、今を盛りの紅葉も陽の光を受けて赤、黄色、青の入り混じった山の模様が一段と美しい。しばし立ち止まって天然の美に見入った。
 
翡翠色の神秘たたえる火口釜 照る日雨の日 水位変わらず

秋山に立ちつくしおり配色の自然の妙に 畏敬あらたなり

快晴の刈田岳山頂を後にする頃には、雲が出てきて山々を被いだした。一行はバスで山形駅に着き4泊5日の旅を終わった。


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